BRADIO沼の淵からこんにちは
ハマることを「沼にハマる」と良く言いますが、自分、現在BRADIO沼の淵に立っております。沼の淵からこんにちは。
1stミニアルバムの段階から存在だけは知っていたんですけど、その時はやたらファンクなバンドが出てきたなーくらいの印象で。
その後、1stシングル「オトナHIT PARADE」の展開をビレバンで見たのが2度目の認識だと思うんですけど、その時に良く聞かずに「あれ?なんだこの題名とサビの歌詞のダサさは??方向性どうしちゃったの??」と思ってしまったんですよね。
ダサさに過剰反応してBRADIOを遠ざけたあの日のオシャレサブカルかぶれ野郎の自分をぶん殴ってやりたい。
そして、 何故か最近2ndフルアルバムを聞いて撃ち抜かれてしまった自分。
沼の淵に立って、このどんハマりの原因、エモみポイントについて少し考えてみようと思います。
1.わざと掴んでいくダサさ加減
上記でも記述しましたが、とりあえずパッと見ダサい(時がある)。ごめんなさい。違うの。好きなのごめんなさい。帰らないで。
まず楽曲の歌詞や題名のダサさ。これは絶対色々狙ってこうなんだと思うのですが、ファンクバリバリなのにこの親しみやすさっていうのはやはりこの戦略が功をそうしてるのかなと。
あとビジュアル面でもアフロにカラースーツの結構いい年齢のお兄さんたちが並んでるのはなかなかビジュアル的にパンチがある。
80年代の雰囲気をあえて出してきているらしいが、80年代にしっかり生まれてたけど記憶が薄っすらしかないこちらサイドからしたらよくわからない。
でもこのインパクト。一回見たら忘れない。気になる。
でも正直見た目のインパクト強すぎて顔の造形が入ってこず、格好良さに気づかなかったので一長一短感なきにしもあらず。
なので、最近の黒スーツ衣装は最高だと思います!!ありがとうございます!
実際会ったら全員背が高くスラッとしていてとてもかっこいいのです。
しかしインパクトとダサさというのは重要で、心理学的にも人間は少しダサい方が親しみが湧くそうです。なるほど。
そう思って見てみると手の平で転がされてる感じしませんか?マーケティングの術にハマっているんですよ。やられた。
2.メンバーの年齢
BRADIO、メンバー多分アラサー。結構遅咲き。
話を聞けば聞くほどに夢を諦めきれなかったバンド青年達が苦労して苦労して、やっとここまできた感が素晴らしくて泣ける。
だからめちゃくちゃ今の状況が嬉しそうだし、スタッフにもファンにも本当に感謝が深いのが伝わってくるのがまた泣ける。
そして大人なのでとにかく落ち着きがある!おしゃべりの安定感も素晴らしい!何か営業職でもされてました??自分、大山さんに住宅営業されたら35年ローンで買っちゃいそうですよ。
そんな大人の彼らなので、若手には無い仕事観が垣間見えるというか、夢追っかけてるんですけど、なんというか…ちゃんと色々背負ってる感じがするんですよね。自分たちの船を自分たちで漕いでるように見える。同世代なのでそういうところにすごくグッとくるんです。
バンドの規模がどんどん大きくなっていく中で、若手の勢いとアラサーの落ち着きと覚悟を今奇跡的に一緒に兼ね備えてる状態で、非常に稀な存在で色気がすごい。今のこの感じ、とても面白い!
3.溢れる出るポップさ
それまでやってきた音楽性から、こういうファンク方面に方向転換して5〜6年みたいなことを言うので本当に驚いた。
この高みにまでそんな短期間に到達できるんだ…個々人の音楽センスとテクニックに脱帽。そういうわけで技術的にも本当に素晴らしいんですけど、とにかく楽曲センスが飛び抜けてすごい。
とにかくキャッチー。展開もものすごく気持ち良いしメロデイーもすごくポップだし。あのめちゃくちゃパーティーな曲のBメロとか大サビでメロウな展開持ってくるところのツボの押さえ方とか秀逸すぎて。グッときます。
特にタイアップのついた宛て書きの楽曲の出来上がりとか、職業作曲家さんが作ったのか?ってくらい良くできてる。これをスタジオでセッションしながら作ってるのかと思うと本当にすごい。(タイアップの要望にきちっと応える「仕事できる感」にも好感がもてる)
HOTELエイリアンとかこれだけ要素特盛りなのにこのポップな仕上がり。ふざけた見かけに騙されてはいけない。気をつけないとサラッと楽しく踊って本当のすごさを見逃すのだ。なんなの、このエンタメすぎて凄さが全然見えない感じ…。
そして、このどれだけバッキバキに80年代の音色で楽器鳴らしても何故か溢れ出てくるJ-POP感 。楽曲のキャッチーさから出てくるんだと思うんですけど、元々ファンク畑の人たちじゃないからですかね。なんでだろ?
4.お茶の間感
これは本当に個人的主観なんですけど、BRADIOってJ-POP畑にいると思うんです。
対バンも色んなジャンルの人とやってるし、なんとなく邦ロック畑というよりJ-POP畑。とにかく間口が広いので「お茶の間感」があるなと。
あんなに演奏バッキバキなのに、このバランスは素晴らしい。
ウルフルズとかサザンとかたまに引き合いに出されてるけど、そういう存在になってほしいなと思うし、そうなれる要素はあるように思う。非常に大衆的、敷居が低い。
ただ、最近の邦ロックヲタクとかちょっとした自称音楽通は避けるんですよ、お茶の間感。それ勿体無いなと。自分もそうだったから。
で、インディーズバンドが売れてきてちょっとお茶の間感出て来たら「変わっちゃった」とか「売れ線になっちゃった」とか言うの。
でも心配ないぞ!!BRADIOなら既に最初からお茶の間感あるから!!大丈夫大丈夫!
もう大人だからビジュアルも既に完成してて数年前から目立った変化も無いし(アフロの髪質が変わったくらい)、トークの安定感も半端ないし、こんなに安心して長期的な目線で応援できるバンドがほかにあるだろうか?
5.お色気問題
あと、今の日本で股間に手を添えながら歌歌えるボーカリストも希少だなと。今のバンドマンみんな毛も生えてなさそうなツルッとした男の子が多いですし、そんな中で後期リンゴスターみたいな髭繋がってるフェロモン出しまくりのギタリストがいてもいいです。いいと思います!
今の音楽業界、男性的な色気のあるアーティストが少ない。
その中でBRADIOのように大人の色気出してくれるバンドがいてくれてとても嬉しい。
BRADIOは是非とも色っぽい歌もっとたくさん歌ってください。需要あります。
長々と語りましたが、とりあえず偏見に凝り固まった脳味噌を一回BRADIOに揉んでもらうことをお勧めしたい。
サービス精神の塊のような彼らの音楽に身を任せてみたら、何も考えずに楽しめるエンタメ遊園地がそこにあるぞ!
では、沼に飛び込んできます!